香港の住宅市場、大きな調整圧力

ロイター 6月4日(月)

香港の曽俊華財政長官は6月4日、ユーロ危機や不安定なマクロ経済状況から住宅購入者に先行き不透明感が広がり、今後香港の住宅市場に大きな調整圧力が働くとの見解を示しました。

香港の住宅市場は、今年に入って市場の信頼感が回復していましたが、過去数週間で再び暗雲が立ち込め今年の住宅価格の値上がり率は10%前後となっています。

同長官は議員に対し「地元不動産市場は大きな調整圧力に見舞われるだろう」と述べました。

実際、不動産開発業者の「中国海外発展」の会長、Kong Qingping氏は先週、同社の年次総会で投資家に対し、香港の住宅市場の予測が難しくなっていることに言及し「住宅市場にとって最悪の日はまだ終わっておらず、長期間にわたって続く可能性がある」と述べています。

不動産仲介のナイト・フランクによると、香港の住宅価格は昨年末までに94%上昇しており、中国本土の111%に次ぐ世界で2番目の上昇率となっています。

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住宅市場低迷でも高利回りで米REIT人気

ロイター 5月1日(火)

米国の住宅市場はなお低迷していますが、今年のウォール街ではモーゲージ(不動産担保貸付債権)関連資産に投資するファンドが大人気です。

ヘッジファンドから投資銀行に至るまで、数多くの金融機関がモーゲージファンドを立ち上げました。モーゲージ担保証券(MBS)に投資するものが多いのですが、割安感の出たモーゲージ自体の物色に焦点を絞ったファンドもあります。

実質ゼロ金利政策下で投資家は高利回りを渇望しています。モーゲージ関連投資は、住宅市場が上向いた際に値上がり余地のある魅力的な資産クラスだとみられているのです。

たとえ住宅販売と価格が回復しなくても、MBSは国債に比べて利回りが高いため運用成績は良好です。ただし金利が急上昇したり、米経済が大幅に悪化してモーゲージのデフォルト(債務不履行)が急増する場合にはリスクが大きいでしょう。

銀行が複雑な証券化商品の組成を競って金融危機を招いたサブプライム住宅ローンブームが再来したわけではありません。投資家が関心を示しているのは、質の高いモーゲージ証券であるにもかかわらず大幅に値下がりし、住宅市場が落ち着きを見せ始める中で割安感の出てきた資産です。

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