ロイター 7月26日(木)
ユーロ圏最大の銀行であるスペインのサンタンデール銀行が発表した2012年上半期の純利益は前年同期比51%減となりました。予想より早く国内不動産の資産評価損を計上したことが響いたのです。
国内不動産の資産評価損27億8000万ユーロを計上した後の、上半期の純利益は17億ユーロ。引当金を除くベースでの利益は30億ユーロで、アナリスト予想の29億ユーロとほぼ一致しました。
上半期の純金利収入は155億ユーロで、市場予想を上回りました。また、6月末時点の不良債権比率は4.11%でした。
スペイン政府は国内銀行各行に対し、2008年の不動産バブル崩壊による損失として計800億ユーロ(970億ドル)以上を計上するよう要求しています。サンタンデールは当初、不良債権化した不動産と焦げ付いた融資資産による損失を今年下半期に計上すると予想されていました。
サンタンデールは利益の半分を中南米事業が占めるなど、ブラジル、メキシコ、ポーランド、英国にも広範囲に事業を展開していることが奏功し、スペインの他の銀行と比べると自国の不動産バブル崩壊から受ける痛手はまだ小規模にとどまっています。
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